本日告別式が行われた恒吉佳子さん。
享年８８歳でした。
昨１２日、毎週木曜日、名瀬高千穂神社の弓道場で行われている弓道の練習日に、なぜか来ていないのを不審におもった仲間の方が自宅を訪れてみると、なんと冷たくなっているご本人を発見しました。
医師の死亡確認によると、前日３月１１日午後１０時ごろのようでした。

いつもにこにこして、少女のような身軽さで私のところにも突然現れる佳子さん。
５月に京都で行われる弓道８段の検定試合に参加するため、飛行機のチケットを申し込みに来たので立ち寄ったと言われました。
「ねえねえ、先生、たまにお茶のみ会しましょうよ」とわたし。
「それがね～なんだか忙しく忙しくて・・・ちっともひまがないのよ・・・」と佳子さん。
「何がそんなに忙しいの？」
「昔、編み物教室をしていたころの生徒さんとかが、先生に会いたくて・・・っておしゃべりに来るのよ。次々と人がくるので、それで忙しいの」

そんな会話をして別れました。
少しゆっくりされたらいいのに・・・というのが私の印象でした。
なんだか生き急いでいるような・・・

３年前のブログがでてきました。２０１２年１月８日。
以下はそのときの記事と写真です。

「弓道7段の認定をお持ちの恒吉佳子先生は、私より10歳以上も年上のお友達です。
さっそうと車に乗ってきてお店の前に横付け。

私はたいがい先生に拉致されてどこかに連れていかれます。

「今日は弓道の初顔合わせの帰りだけど、あなたにぜひ見せたいものがあるから私の家に来てちょうだい！」といってご自宅に！

なんとこんなステキな折り紙人形ができていました。
これ全部紙なんです。」



































人形にはそれぞれ大名行列とか、八月おどりとかの物語があるんですよね。

恒吉先生のお母様は、元彦根城の腰元さんだったそうなんです。
生前はいつも紙人形を織って楽しんでいらしたそうですよ。
戦後の苦しい時代でも、あまり世間の波を苦にしなかったそうで、
凡人とはちょっと違う方のようでした。

昨年3月には中央公民館で展示会を行いましたが、その後、曜日をきめて生徒さんに教えていらっしゃいます。

チラシのきれいなところとか、箸入れの和紙などがこんなふうに紙人形の着物になるんですよね。
なんと贅沢な時間の使い方！ですこと。脱帽です。